REAとは?ソフトの仕組みをAIに調べさせるオープンソースツールの使い方・仕組みを解説

/ noro_hacks

※本記事には広告リンクが含まれます。

REAとは?ソフトの仕組みをAIに調べさせるオープンソースツールの使い方・仕組みを解説

最近SNSやニュースサイトで見かける「REA」は、アプリやゲームがなぜそう動くのかを、AIに調べて説明してもらうためのツールです。ソースコード(プログラムの設計図)が公開されていないものも対象になります。登場したばかりのため、公式サイトと紹介記事の2つの資料だけをもとに、全体像を整理します。

REAをひとことで言うと、何をするツールですか?

REAは、アプリやゲームの中身をAIに調べさせ、「なぜそう動くのか」を説明させるためのオープンソースのツールです。

たとえるなら、取扱説明書のない家電を分解して、部品のつながりを読み解いてくれる「腕のいい修理屋さん」に、専用の工具箱を渡すようなものです。REAがその工具箱で、修理屋さんにあたるのがAIです。

実際には、REAがソフトの中から命令の並びや呼び出しの関係といった手がかりを取り出してAIに渡し、AIがそれを読んで文章で説明します。公式サイトも、AIにソフトを調べて説明するための道具を渡すものだと紹介しています。

※リバースエンジニアリングとは: 完成したソフトを調べて、作り方やルールを逆にたどって突き止めることです。公式サイトは「プログラムそのものを調べて仕組みを知ること」と説明しています。

これまでと何が変わるのか

  • 疑問を普通の文章でAIに聞ける: 公式サイトの例では、Windowsの電卓で「200 + 10%」がなぜ220になるのかを、1回の依頼で調べさせています。これまでは専門家が命令を1つずつ読み解く作業でした。
  • 設計図が公開されていないアプリでも調べられる: テクノエッジの紹介記事によると、ソースコードが非公開のアプリでも、仕組みを根拠つきで説明してくれます。
  • 調べた結果から、似た機能を作らせることもできる: 同じ紹介記事は、自分のプロジェクト用に似た機能を作る使い方も紹介しています。

REAとは?誰が作ったもので、ChatGPTとどう違う?

名前は「Reverse Engineer Anything」(なんでも解析する)の略として紹介記事に出てきます。公式サイトのページ名は「REA Reverse – Engineer Anything」です。

GitHub(プログラムの置き場所として使われるサービス)にリポジトリがあり、オープンソースとして紹介されています。オープンソースとは、中身が公開され、誰でも確認できる形で配られるソフトのことです。

誰が作ったのかは、取得した資料に作者名も運営組織も書かれておらず、現時点では確認できません。

ChatGPTのようなAIとの違い

ChatGPTが「物知りな相談相手」だとすれば、REAはその相談相手に渡す「調べものの工具箱」です。REAは話し相手になるAIそのものではありません。

紹介記事によると、REAは既存のAIエージェントと連携して動きます。AIエージェントとは、指示を受けてプログラムを書いたり調べたりする作業を進めてくれるAIアシスタントのことです。

名前が挙がっているのは、Claude Code、Codex、Cursor、Gemini CLI、Grok Buildなどです。呼び出し方は、MCP経由か、ターミナルです。

※MCPとは: AIが外部の道具につながるための共通ルールです。※ターミナルとは: 文字で命令を打ち込む画面です。

ChatGPTの画面でそのまま使えるかどうかは、資料からは確認できません。

なぜ今、話題になっているのですか?

新しいのは、「中身が見えないソフトを調べる」作業を、AIへの日常的な頼みごとにまで近づけた点です。しかも調べるだけでなく、そこで分かったルールを使って小さな再現版まで作らせる流れが示されています。

公式サイトのデモが具体的

公式サイトは2つの例を出しています。1つ目は、Windowsの電卓です。

「200 + 10%」が220になる理由を尋ねると、足し算のあとの%は「最初の数に対する割合」を取る、という答えが返ります。200の10%は20で、200 + 20で220になる、という流れです。

2つ目は、Chromeに入っている恐竜ゲームです。ゲームがだんだん速くなる理由を調べ、速度のルールを取り出して、速さを自分で変えられる小さなゲームを作ります。

なお、公式サイトが実際に調べたのは、wayou氏によるChromium系ブラウザ版の恐竜ゲームと書かれています。Chrome本体のゲームそのものではない点に注意してください。

取り出されたルールは、次のとおりです。

  • 速度は6から始まる
  • 衝突しないまま更新が進むたびに、0.001ずつ速くなる
  • 速度が13に達するまで続く

0.001はごく小さな値です。計算上は、ぶつからずに約7000回更新を重ねると、6から13に届きます。1秒に何回更新されるかは資料に書かれていないため、何秒かかるかまでは分かりません。

海外でも日本でも注目されている

今回確認した話題の一覧には、海外のIT系ニュース投稿サイトであるHacker Newsで「REA Reverse – Engineer Anything」が778、日本のはてなブックマークでテクノエッジの紹介記事が181という数字で載っていました。いずれも、それぞれのサイトでの反応の大きさを示す指標とみられます。

資料には、なぜ盛り上がっているかの説明はありません。電卓や恐竜ゲームという身近な題材で成果が分かりやすい点が一因かもしれませんが、これは編集部の見立てです。

どんなことができて、どう実現しているのですか?

資料から読み取れる特徴を、「何ができるか」「どう実現しているか」の順で整理します。

1. 質問から調査、説明までをAIに任せられる

日本語や英語の文章で頼むだけで、調査と説明まで進みます。公式サイトによると、REAは対象の命令の並び、逆コンパイルされたコード、呼び出しの関係をAIに渡します。AIはそれを読んで、どの分岐が使われ、何を計算し、どう作り直せるかを説明します。

※逆コンパイルとは: 機械向けの命令を、人間が読みやすいプログラムの形に近づけて戻すことです。

2. 調べられる対象が広い

紹介記事が挙げている対象は、次のとおりです。

対象 ざっくり言うと
ネイティブバイナリ パソコン用アプリの本体ファイル
JavaScript Webサイトの動きを作るプログラム
Electron Web技術で作られたパソコン用アプリ
.NETアセンブリ .NETという仕組みで作られたプログラムの部品
Webサイト ブラウザで見るサイトそのもの
Android APK Androidアプリの配布ファイル
ファームウェア 機器の中に組み込まれた制御用ソフト
EVMバイトコード イーサリアム系のブロックチェーン上で動くプログラム

右の列は、読者向けに編集部がかみ砕いた説明です。対象ごとにどこまで深く調べられるかは、資料からは分かりません。

3. 動いている本物を調べ、パソコン上で処理する

手元で動かして調べる点が特徴です。紹介記事は、解析処理がローカル環境(自分のパソコン上)で実行されると述べています。

恐竜ゲームの例では、ローカルのデバッグ用接続を通じてブラウザを調べ、読み込まれているindex.jsを取り出しています。ソースコードに加え、内容を識別する値(ダイジェスト)も返したと公式サイトにあります。

4. 調べるための外部ソフトを使う場合がある

パソコン用アプリなどのネイティブ解析には、Hopper、Ghidra、IDAのどれかが必要です。いずれも実行ファイルの解析に使われる既存の専門ソフトです。JavaScriptの静的解析(動かさずにコードを読む調べ方)だけなら不要と、紹介記事にあります。

5. 調べた結果を「作り直し」に使える

公式サイトは、機能を「説明できる」「変えられる」「作り直せる」ほど理解することを目標に挙げています。恐竜ゲームの例では、取り出した加速のルールを使い、速度スライダー付きの小さなゲームを作っています。

自分に関係ある? 向いている人・向いていない人

結論から言うと、REAは今のところ、エンジニア寄りの人が直接使う道具です。導入にはターミナルやAIコーディングエージェントを使い、パソコン上の設定も必要になります。

普段使うサービスの裏側にREAが組み込まれていく、といった計画は、取得した資料には書かれていません。非エンジニアにとっては、「中身が見えないソフトの仕組みを、AIがここまで説明できる段階に来た」という変化を知っておくことが、まず役に立つでしょう。

向いていそうな人

  • すでにAIコーディングエージェントを使っていて、ソフトの動きの理由を調べたい人
  • ゲームやアプリの挙動を、自分のプロジェクトで再現してみたい人
  • 解析の流れ(命令を読む、呼び出しをたどる、ルールを突き止める)を、AIと一緒に学びたい人

向いていなさそうな人

  • ターミナルでコマンドを打つことに抵抗が強い人
  • すぐ使えるアプリのような、画面操作だけの手軽さを求める人
  • 規約や契約で中身の調査が制限されているソフトを対象にしたい人

企画や営業の立場で、他社製品の仕様調査に使えないかと考える人もいるかもしれません。ただ、規約や法令の確認が別途必要で、資料はこの点に触れていません。

使い方・始め方は?

ここからは実際に触ってみたい人向けです。読み飛ばしても全体像は分かります。

用意するもの

  • Node.js(公式サイトが導入の前提として触れています)
  • 使っているAIコーディングエージェント
  • パソコン用アプリなどのネイティブ解析をする場合は、Hopper、Ghidra、IDAのどれか

導入の流れ

公式サイトには、2つの方法が書かれています。1つ目は、使っているエージェントに次の文を貼り付ける方法です。

Install REA and connect it to this coding agent using npx rea-agents@latest setup. Show me the setup plan for approval, then verify the installation.

2つ目は、ターミナルで次のコマンドを実行する方法です。

npx rea-agents@latest setup

どちらの場合も、表示されるセットアップ計画を確認して承認し、そのあとエージェントを再起動します。エージェントに貼る方法では、計画の承認を求め、導入できたかの確認まで行うよう頼む文になっています。

Node.jsやエージェントをまだ入れていない人向けに、公式サイトは段階を追ったセットアップガイドを案内しています。

使ってみる

公式サイトの例文は次のとおりです。

Use REA to inspect Windows Calculator. Why does 200 + 10% give 220?

紹介記事には、日本語での頼み方も出ています。

REAを使ってこの恐竜ゲームを調べて。なぜ速くなるのか。速度のルールを示して、速度を調整できる小型バージョンを作って

公式サイトには、分析ガイド、作例集(Showcases)、ブログへのリンクもあります。紹介記事に出てくるGitHubリポジトリのURLは、取得した資料に含まれていませんでした。リポジトリは、紹介記事内のリンクから確認してください。

注意点と、現時点で分かっていないことは?

  • 作者・運営元: 取得した資料には書かれておらず、確認できません。
  • ライセンスと料金: オープンソースと紹介されていますが、具体的なライセンスの種類や料金体系は資料にありません。組み合わせるAIエージェントや、解析用の外部ソフトの費用も確認できません。
  • 精度と限界: 資料に出てくる例は、電卓と恐竜ゲームという分かりやすいデモです。複雑なソフトでどこまで正しく説明できるかを示す検証結果は、取得した資料にありません。AIの説明は鵜呑みにせず、必要に応じて自分で確かめるのが無難です。
  • 検証の詳細: 公式サイトは、恐竜ゲームの元の更新処理を制御されたブラウザ確認で呼び出したと述べています。ただし、取得した資料は途中で切れており、確認の詳しい中身は分かりません。
  • 規約・法令: 資料は、他社ソフトを調べることの法的な扱いに触れていません。ソフトによっては規約などで調査が制限されていることがあるため、対象ごとの確認が必要です。
  • データの扱い: 解析処理はローカルで動くと紹介記事にあります。一方、調べた結果をAIエージェント側がどう扱うかは、資料からは確認できません。
  • 対応エージェントの範囲: 紹介記事は複数のエージェント名を挙げていますが、公式サイトの対応一覧は取得できた範囲では確認できませんでした。

名称の表記は、公式サイトでは「REA Reverse – Engineer Anything」、紹介記事では「Reverse Engineer Anything」です。略称の読み解き方の違いで、2つの資料に事実の食い違いは見当たりません。

まとめ

  • REAは、アプリやゲームの仕組みをAIに調べさせ、説明や再現までさせるためのオープンソースのツールです。
  • ソースコードが公開されていないソフトも調べられる、と紹介されています。
  • 使うには、AIコーディングエージェントとNode.jsが必要です。パソコン用アプリでは別の専門ソフトも要ります。主な利用者は、今のところエンジニア寄りの人です。
  • 作者、ライセンスの種類、料金、複雑なソフトでの正確さは、現時点の資料では確認できません。
  • 他社のソフトを調べる場合は、AIの説明を鵜呑みにせず確かめることと、対象ソフトの規約の確認が大切です。

よくある質問

プログラミングができなくても使えますか?

質問そのものは普通の文章で書く設計です。ただし導入にはAIコーディングエージェントとNode.jsの用意が要り、パソコン用アプリの解析には別の専門ソフトも必要です。公式サイトに手順ガイドはありますが、結果を読み解くには技術の知識があると進めやすいでしょう。

無料で試せますか?

紹介記事ではオープンソースのツールとされていますが、REA自体の料金体系は取得した資料に書かれていません。組み合わせるAIエージェントや、解析に使うHopper・Ghidra・IDAの費用についても資料からは確認できないため、各公式の案内を見る必要があります。

どんなAIと一緒に使えますか?

紹介記事では、Claude Code、Codex、Cursor、Gemini CLI、Grok Buildなどのエージェントから、MCP(AIが外部の道具につながる共通ルール)経由、またはターミナルで呼び出すと説明されています。ChatGPTの画面で使えるかは資料から確認できません。

調べたソフトのデータは外部に送られませんか?

紹介記事は、解析処理はローカル環境(自分のパソコン上)で実行されると述べています。ただし、調べた結果をAIエージェント側がどう扱うかや、どこまで外部に渡るかは資料に書かれていません。気になる場合は、使うエージェントの規約を確認してください。

他社のアプリを調べても問題ありませんか?

取得した資料は、法律や利用規約との関係には触れていません。ソフトによっては、契約や規約で中身の調べ方が制限されている場合もあります。仕事で他社製品を対象にする前に、対象ソフトの規約や社内ルールを確認しておくのが安全です。

関連記事